暁 〜小説投稿サイト〜
一年一組相川清香、いっきまーす。
その二
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れていたはずだ。
近接戦闘用の武器もあるようだけど、オルコットさんが操縦する『ブルー・ティアーズ』の機体特性上あまり考慮に入れなくてもいいかもしれない。
今回の試合で近接戦闘をする可能性はそう多くないだろうと私は考えている。

試合開始を待つ間、オルコットさんがオープンチャネルで話しかけてくる。

『あなたのような素人がたかだか一週間程度ISの訓練を受けたからといってもたかがしれています。イギリスの代表候補生であるこのわたくしセシリア・オルコットとまともに試合ができるとは思えませんわ。今すぐ試合を棄権なさることをお薦め致します』

確かに普通なら私がイギリスの代表候補生であるオルコットさん相手にまともな試合をできるとは思わないだろう。
だけど、この一週間、どんなことがあったのかは割愛するけれど、織斑先生や山田先生の熱意溢れる指導というやつで血尿が出るくらいには私は頑張ってきたんたよ? だから私はオルコットさんに何て言われようと試合を棄権する気はないし、簡単に負ける気も更々ない。
私は右手に量子化してある銃身の短いマシンガン系の武器を呼び出すと銃口をオルコットさんに向けることで返答とした。
ふぅ……とため息をついて見せたオルコットさんは、私に対してライフルの銃口をこちらに向けた。

『仕方がありませんわね。でしたら、これから代表候補生と一般人の実力の差というものをイヤというほど相川さんの身体に刻み込んで差し上げますわ』

しばらく待っているが試合開始の合図が未だない。
そこでこの時間を利用して考えてみる。
オルコットさんと私の違いは、まずは専用機を持っているかどうかだろう。
操縦者に対して最適化される専用機と違って多人数が使う私が使う機体にはそれがない。
自分がしようとした行動に対してISが思ったところにスパンッとハマる感覚がない。
これは大きい差だろう。
しかも、ISの起動時間という歴然とした差がすでにあるんだから。
それとこれは自分自身の問題だけど、操縦者を守るために絶対防御という昨日をISは持っているが、攻撃を受けたとき何もかもすべてを無効化してくれるわけではない。
熱意溢れる指導で受けた人を傷つけることができる武器で攻撃を受ける恐怖を私はまだ克服できないでいた。
オルコットさんがライフルの銃口を私に向けたとき内心ビビりまくりだ。
織斑先生の言によれば、今時期の生徒たちはIS操縦の技量にそう差はないと言っていたけど……ホントにそうなの? と私は思う。
多少疑ってはみたものの、他に信じるべき何ものも持たない私は、織斑先生の言葉を取りあえず信じてみることにして自分に気合いをいれる。
すると、私が気合いを入れるのを待ってくれ
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