暁 〜小説投稿サイト〜
永遠の空〜失色の君〜
EPISODE28 君と僕
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からずうまくできないままヘンな空気になり、それがおかしくて笑う。


「俺、良かったって思ってる。だって、ライと会えたから。もしそうなったとしても、俺は手を伸ばすよ。きっと」


そう言って立ち上がって僕に手を差し出してくる一夏。それを僕は自分のとを交互に見る。

この手を握る資格が僕にはあるんだろうか・・・・?

おずおずと出す手。それを一夏が引き上げるように握ったことで立ち上がる。


「・・・・ホント、すごいね君は」

「なにが?」

「その前向きさがだよ」

「それ、褒めてる?」

「これでもね」


そんな会話をしてまた笑う。いつもとなんら変わらないこれが今の僕の日常だ。


 だからこそ、僕はこの時間を守りたい。壊したくない。


この時、僕は強くそう思った。

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