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雲は遠くて
46章 Love is harmony(ラヴ・イズ・ハーモニー)
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「そうですよね。信也さん。あっはっは」

「まあ、ビールで乾杯しようや」

「昼間っからですか。あっはは。そうそう、きょうは、その歌を
歌わせていただきますから。尾崎の『17歳の地図』のような
16ビートのロックンロールで、おれの代表曲にしようと
思っているんですよ。ギターの弾き語りでやります。
信也さん、これがその歌なんですよ」

「そうか・・・・。なかなか、いい詞じゃない。尾崎の影響も、
全然ないし、とも(友)ちんの、完全なオリジナルだね。
曲も、すごい、よさそうじゃん。楽しみにしているよ!
『17歳の地図』は、尾崎の歌の中でも、
おれは大好きなロックンロールでさ。
とも(友)ちんも、結愛(ゆうあ)ちゃんがいるから、
大きく成長してきたのかもしれないね。
オンナは男を成長させるものだからね。
特に、芸術家の場合は、女性の存在が大きいよ」

「やっぱり、そんなもんですかね。あっはは」

 信也と友巳が目を見合わせて、愉快そうにわらった。

 同じテーブルの向かい側の、大沢詩織と木村結愛(ゆうあ)
目を見合わせると、楽しそうに微笑んだ。

 木村結愛(ゆうあ)は、15歳らしい無邪気な可愛(かわ)いらしさと、
オトナの女性っぽい雰囲気を持ている、個性的な少女である。

 午後の3時を過ぎたころ。

 リーゼントぽいヘアスタイルの水谷友巳(ともみ)が、スポットライトのあたる
ステージのマイクの前に、ギターをかかえて、立っている。

「水谷友巳です。みなさん、お聴きください。作ったばかりの、ロックンロール、
『Love is harmony(ラヴ イズ ハーモニー)』です!」

 拍手と歓声が鳴りやんだあと、16ビートの、切れのいいカッティングの
ギターのイントロで、水谷は歌い始めた。


Love is harmony (ラヴ・イズ・ハーモニー)  作詞作曲 水谷友巳

いつでも どんなときでも 大切なものだった
きみへの愛は 変わることのない
燃え盛る 熱い炎のようなものだと
この愛を失ってから 初めて 気づく
(おろ)かな このオレ 未熟な このオレ!

どうして こんなにも 悲しいのだろう?
日は昇り 風は吹いて 日は沈む
おだやかな 生活に 変わりはないのに
気がつけば きみを失った この(さび)しさに
おれの心 影も形も 無くなっちまっているよ!

Harmony is love. (ハーモニー(調和、和音)は、愛)
Love is harmony. (愛は、ハーモニー)
Harmony is beauty. (ハーモニーは美)
Beauty is harmony. (美は、ハーモニー)
Harmony is truth.  (
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