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雲は遠くて
38章  信也と美結、いっしょに暮らし始める (1)
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いておくからね」

「うん。ありがとう」

 信也は、2012年の10月からこの下北沢のマンションに住んでいる。

 リビングの西側には、洗面所とバスルームがあり、南側には、
6.5畳の洋間が2つあった。その2つの洋間の南側には、
掃出(はきだ)しの窓があって、外はベランダで、洗濯ものが()せる。

 青緑色系のグレーのカーテンからは、五月のおだやかな陽の光が
差し込んでいる。

 東側の6.5畳の洋間は、信也の部屋である。こたつテーブル、ノートパソコン、
フェンダーのテレキャスターというエレキギターと、ギブソンのアコースティック・
ギターの2本が、ギタースタンドに立てかけてあり、小型のアンプがある。
そしてベッドがある。金持ちになっても、それ以前と、まったく変わらなかった。

 西側の6畳の部屋は、美結(みゆ)の部屋になっている。愛用のベッドがあり、
気分の落ち着ける、よく整理整頓されている明るい感じの部屋である。

「お兄ちゃん私が来ちゃったから、詩織ちゃんも、ここに来づらくなったかな?」

「そんなことないって。美結は、そんなことは気を使わなくていいんだから」

「わたしね、詩織ちゃんとは、とても気が合うのよ。それは安心したわ」

「詩織ちゃんは、美結(みゆ)の1つ年下だよね。詩織ちゃんは、好き嫌いが
はっきりしている子だから、美結とは、どうだろうかって、ちょっと心配して
いたんだけどね。でも、美結とは仲よくしているから、おれもすっかり安心だよ」

≪つづく≫
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