「銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません」の感想

tukiyomi
tukiyomi
 
コメント
更新お疲れ様です。

流石に指揮権の停止と謹慎では、今回の一件の手打ちにはならないでしょう。
ラインハルトがただ敗北しただけならばこれまでの功績を鑑みて謹慎で済むでしょうし、真摯に皇女に謝罪すればなおのこと良かったのですが、今回は皇女の忠告を完全に無視したあげくの大敗。
おまけに皇女のやや感情的ではあるが正論に対して、ラインハルトは大勢の前で感情的な反発を示しているのですから、自分の行動への反省などする気はないと明言しているようなものです。
これはもうフリードリヒ4世が定めた軍規に反する行動でしかなく、フリードリヒが庇う姿勢を示した場合、軍規そのものの形骸化につながりかねません。
流石に見過ごすには大きすぎる状況です。
事はラインハルトだけの問題ではなく、門閥貴族がやりたい放題やらかす道を皇帝自らが是認することに繋がりかねない訳で、せっかくの軍の忠誠もがた落ちしかねないことになりますし。

しかし、ラインハルトはもう政治生命完全に失ったとしか。
今回の一件で皇女の怒りをまともに受けることになり、将兵たちもラインハルトの我儘についていけず、門閥貴族は「成り上がり者」として元から忌避する状態。
「寵姫の弟」という立場を利用しておこぼれにあずかろうとする者達ですら、ラインハルトについた場合、皇女を敵に回すこと確定ですのでより付こうともしないでしょうし、本当に地球教や民主主義信奉する過激派辺りの鉄砲玉として使われるくらいしか価値を見いだせなくなっていますし。
義眼ですら、ラインハルトのあまりもの信望のなさに、味方になる選択肢を外すかも。信望のない故に重用される可能性は高いですが、基盤があまりにも脆弱すぎて一勢力を築くなんて不可能に近いですし。

なお、今一番喜んでいるのはブラウンシュバイク公爵でしょうねえ。
最大のライバルであるリッテンハイム侯爵は自爆して皇位継承レースから脱落し、エルヴィン=ヨーゼフは後ろ盾がない無力な存在。
テレーゼは奇矯な行動から、平民の人気は高いが門閥貴族からの評価は低く、グリューネワルト伯爵夫人は、家柄の悪さと弟の悪評で対抗馬たりえない。
つまり、ブラウンシュバイク公爵は、黙っていても皇位が自家に転がってくるわけで、心の中では「金髪もっと騒げ。騒ぎまくってどんどん評価下げろよ」と応援しているでしょうねえ。
ブラウンシュバイク公爵が、門閥貴族を糾合してグリューネワルト姉弟を処断して、一気に政治を牛耳る流れが出来る訳ですから。

しかしラインハルト達は「姉は不当に貶められている」と色々な作品で言うのが常ですが、その大半が「ラインハルトのせいで姉が叩かれる羽目になった」なんですよねえ。原作でもそうでしたが、ラインハルトって「姉が大事」といいながら、実は姉を徹底的に悲惨な目に合わせる事しかしていないんですよねえ。 
作者からの返信
作者からの返信
 
ご感想ありがとうございます。

今回の事も今後のことで色々動くんですよね、皇帝もテレーゼもこれを利用する訳です。

義眼が自分で来なくても贈る事はできますからね。

姉の事になると分別か無く成るのはあの連中ですからね。